女の子が自信を持って未来を選ぶ姿を象徴するビジュアル。無意識の思い込み(アンコンシャスバイアス)に気づき、STEMへの興味と可能性を広げるSheSTEM Japanのメッセージ。

私たちは日々、たくさんの情報を瞬時に判断しています。
その多くは「考える前に反応している」ような、無意識の思考によるものです。

このような無意識の思考に影響を与える「思い込み」や「先入観」を、
アンコンシャス・バイアス(Unconscious Bias)=無意識のバイアスと呼びます。

「理系は男の子が得意」「女の子はおしゃべり」「リーダーは男性が多い」――。
こうした言葉に、明確な悪意がなくても、知らないうちに“当たり前”だと感じてしまうことがあります。
それが、無意識の思い込み=アンコンシャス・バイアスです。

バイアスは「悪」ではなく、人間の進化の産物

バイアス(偏り)は、脳が効率よく判断し、生き延びるために発達した仕組みです。
人間の脳には、進化の過程で備わった2つの思考システムが存在します。

システム1:直感的で速い思考|無意識に働く思考システム。SheSTEM Japan アンコンシャスバイアス解説

システム1:直感的で速い思考

  • 自動的に、素早く働く
  • 印象や感覚で判断する
  • バイアスが生じやすい
システム2:論理的で遅い思考|意識的に働く思考システム。SheSTEM Japan アンコンシャスバイアス解説

システム2:論理的で遅い思考

  • 注意や時間を使って考える
  • 論理的・統計的な判断を行う
  • 意識的に見直すことで偏りを修正できる

「システム1」があったからこそ、人間は危険を瞬時に察知し、生き延びることができました。
つまり、バイアスは人間の進化に不可欠な“生きる知恵”なのです。

🟦 アンコンシャス・バイアスの主な種類

アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)には、さまざまな“型”があります。
ここでは、日常や教育の場で特に起こりやすい代表的なものを紹介します。

● ステレオタイプ(固定観念)

特定の集団を「◯◯らしい」と決めつけてしまう。

  • 「理系は男の子が向いている」
  • 「女の子はおしゃべり」

● ハロー効果

目立つ特徴ひとつだけで、その人のすべてを判断してしまう。

● 確証バイアス

自分の思い込みに合う情報だけを集めてしまう。

● アンカリング

最初の情報に引っ張られて判断が固定される。

● 親近効果

直近の出来事の印象が強く残ってしまう。

● 同質性バイアス

自分と似たタイプを無意識に高く評価してしまう。

● ラベリング

一度ついたレッテルが、その後の判断すべてを左右する。

● 行動者–観察者バイアス

自分のミスは「状況のせい」、他人のミスは「性格のせい」と捉えてしまう。

● 権威バイアス

有名人や専門家の意見を無条件で正しいと感じてしまう。

● 社会的証明

「みんながそうしているから正しい」と思い込んでしまう。

アンコンシャスバイアスのイメージ。メモに『Implicit Bias』と書かれている写真。 青い集団の中心に赤い人物がいる図。社会的証明や偏りを象徴。

選択肢を狭めるバイアスは「乗り越えられる」

バイアスはなくすことはできませんが、
自分の中にあるバイアスに「気づく」ことで、その影響を減らすことはできます。

特に「女の子だから」「理系は向かない」といった思い込みは、
自分の可能性を無意識のうちに狭めてしまうことがあります。

だからこそ、気づき、意識化し、乗り越える
そのプロセスを支える仕組みが、SheSTEM Japanです。

🎥 動画で学ぶ:親が学ぶアンコンシャスバイアス

「気づく」→「選びなおす」の順で見ると、日常の言葉がどう行動に影響するのかが整理しやすくなります。

自分の中のバイアスをチェックしてみよう

ハーバード大学の研究プロジェクト「Project Implicit」では、
無意識の傾向を測るためのオンラインテスト
IAT(Implicit Association Test)を体験することができます。

※診断ではなく、自己理解のための教育ツールです。

バイアスは悪ではありません。
誰もがもつ認知のくせです。

しかし、自分の選択肢を無意識に狭めてしまうその影響を意識化し、
乗り越えていく仕組みはつくることができます。

SheSTEM Japanは、気づきを学びと行動につなげるための「仕組み」のひとつです。