恋愛も、算数。

「好き」だけで決まるように見えるけれど、恋愛はそれだけでは動いていません。
人は相手を見るとき、いくつかのことを同時に見ています。
一緒にいて楽か。
話が通じるか。
考え方が近いか。
頭の中では、くらべて、分けて、判断しています。
数学者の Hannah Fry は、恋愛を「選び方のパターン」として捉えています。
たとえば、限られた出会いの中で、いつ「この人に決める」と判断するのか。
すべての人を見てから決めることはできません。
かといって、最初に出会った人で決めるのも合理的ではない。
そこで人は、無意識のうちに、
「どのくらい見てから決めるか」という考え方を持っています。
これは数学では、最適停止理論と呼ばれます。
限られた候補の中で、いつ探すのをやめて決めるのがよいか。
その考え方は、恋愛にも重なります。
さらに、人は相手を評価するとき、ひとつの基準ではなく、いくつかの条件を同時に見ています。
価値観、安心感、将来性、距離感。
それらを、頭の中で見くらべながら判断している。
恋愛は、ただ気持ちが動くだけのものではありません。
選ぶ。
くらべる。
条件を見る。
決める。
この流れは、算数でやっていることとよく似ています。
算数もまた、ただ答えを出す教科ではありません。
何を基準にするか。
どこで区切るか。
どの条件を使うか。
どのタイミングで決めるか。
考えながら、基準を置いて、選んでいく営みです。
フィーリング100%に見えても、人はその中で、基準を決めて、選んで、必要があれば見直しています。
恋愛の中にも、思考がある。
それ、だいたい算数です。

