サブタイジング|数は「数えない」ほうが、子どもの思考は立ち上がる

― ボール5個を「3と2」に見られる力は、思考の土台 ―
まずはショートで体験|「数える前に、かたまりで見る」
記事は動画なしでも読めますが、先に60秒で体験すると、感覚がつかみやすくなります。
体験したあとに読むと、「なぜ数える前の見方が大事なのか」が理解しやすくなります。
この記事では、「数える」前に必要な見方が、なぜ思考の土台になるのかを整理します。
関連ページ|Thinking Engine(思考のエンジン)
「かたまりで見る(サブタイジング)」は、思考の土台を育てる入口のひとつです。 ほかのトレーニングとのつながりは、こちらで整理しています。
子どもといっしょに数や量を考えていると、どうしても 「1、2、3…」と数える場面が多くなります。
もちろん、数えること自体は大切です。 ただ、思考が育っていくときに重要なのは、 いつまでも一つずつ数えることではありません。
たとえば机の上にボールが5個あったとして――。
大人は「1、2、3…」と順番に数えてから分け方を考えるわけではありません。
多くの場合、 「3と2に見える」「4と1にも見える」といった まとまりが先に目に入ります。
つまり私たちは、 数を処理しているのではなく、量のまとまりを見ているのです。
1|思考が育つ子は、「量をひとかたまり」で見ている
量を一瞬でとらえる力は、思考の土台としてとても重要です。
この能力は教育研究では サブタイジング(subitizing)と呼ばれています。
「3つくらい」「2つくらい」というまとまりを、 いちいち数えずに瞬時に把握する力です。
これは計算のテクニックではなく、 数量や関係をどのように見ているかという思考の問題です。
2|「5個を3と2に分ける」は、計算ではなく見方
ボール5個を分けて考えるとき、大人の頭の中では 次のような見方が起きています。
- ここが3個のまとまり
- ここが2個のまとまり
- まとまりどうしを分けて見ている
これは計算ではなく、 量の構造を見ている状態です。
この見方が育つと、 量・関係・構造を整理する思考が安定していきます。
3|いつまでも数えていると何が起きるのか
量をかたまりで見る習慣が育っていないと、 子どもはどんな場面でも
- 1つずつ数える
- 図をバラバラの点として見る
- まとまりや関係として捉えにくい
という状態になりやすくなります。
すると、量の関係を考える前に 情報処理だけで頭がいっぱいになることがあります。
大切なのは、量がどう見えているかです。 一つずつ数える見方では、目の前のものを順番に追うことが中心になります。 一方、まとまりで見る見方が育つと、「3と2」「4と1」のように、量を関係として捉えられるようになります。サブタイジングは、その見方の変化の入口になります。
4|家庭でできる量感の育て方
家庭でできることはシンプルです。
- 見たまとまりを言葉にする
「どんなまとまりに見える?」 - 分け方をいくつか見つける
「5って3と2にも、4と1にも見えるね」 - 数える前に少し考える
「数える前に、まとまりで見てみよう」
💡まとめ
今回のポイントはシンプルです。
「数える前に、かたまりで見る」
それは、数を処理する力ではなく 思考の土台を育てることでもあります。
教育研究では、この見方は次の概念で整理されています。
- サブタイジング
- Part–Part–Whole
- Number sense
次回以降も、家庭でできる声かけや見方を中心に整理していきます。
▶ SheSTEM 公式YouTubeチャンネル
子どもと一緒に考える算数|動画はこちら▶ 第1回プログラムの詳しい内容はこちら
Beauty Design Lab #01「倒れないボトルをデザインしよう!」プログラム詳細ページ

