3点を通る平面で切るのに、断面はなぜ五角形になる?

高槻中学校2023年度入試の立体切断を、理由から考える
立体の切断問題では、切断面を直接見ることができません。
今回の問題では、A・C・Dの3点を通る平面で立方体を切ります。どのような平面で切るのかは、この3点によって決まっています。
その平面が立方体のどの面を通り、どの辺と交わるのかを順に確かめていきます。
問題
一辺6cmの立方体があります。
- AとBは立方体の頂点
- CとDは、それぞれ辺の真ん中の点
この立方体を、A・C・Dの3点を通る平面で切ります。
切ったときにできる断面は、どのような形になるでしょうか。
正解
五角形です。
「3点を通る」から、三角形になるわけではない
A・C・Dの3点を結ぶと、三角形ができます。
そのため、
「3点を通る平面で切る」
▼
「切り口も三角形になる」
と考えやすいかもしれません。
しかし、A・C・Dは、切断面の位置を決める3点です。断面の頂点がこの3点だけになる、という意味ではありません。
切断面は立方体の中を通り、ほかの辺とも交わります。この問題では、A・C・Dのほかに二つの頂点が見つかります。
思考のプロセス1
CとDを直線アで結ぶ
CとDは、どちらも切断面上の点です。
そのため、CとDを通る直線アも切断面上にあります。底面では、CとDを結ぶ部分が断面の一辺になります。
思考のプロセス2
底面の辺を延ばし、直線アとの交点P・Qをつくる
直線アを左右に伸ばし、底面の辺を延長した直線イ、直線ウと交わらせます。
- 直線アと直線イの交点がP
- 直線アと直線ウの交点がQ
PとQは直線ア上にあるため、どちらも切断面上の点です。
PとQは立方体の外側にあるので、断面の頂点ではありません。切断面が側面のどこを通るのかを見つけるために使います。
思考のプロセス3
AとPを直線エで結ぶ
Pは、Aを含む側面の下の辺を伸ばした直線イ上にあります。そのため、AとPは、立方体の同じ側面を広げた面の上にあります。
また、AとPは、どちらも切断面上の点です。
したがって、AとPを結ぶ直線エは、切断面と立方体の側面の両方に共通する線になります。
直線エのうち、実際の側面に入っている部分が、その側面にできる切り口です。直線エと立方体の辺が交わるところが、断面の新しい頂点になります。
思考のプロセス4
AとQを直線オで結ぶ
Qは、Aを含むもう一つの側面の下の辺を伸ばした直線ウ上にあります。そのため、AとQは、立方体の同じ側面を広げた面の上にあります。
また、AとQは、どちらも切断面上の点です。
したがって、AとQを結ぶ直線オは、切断面と立方体の側面の両方に共通する線になります。
直線オのうち、実際の側面に入っている部分が、その側面にできる切り口です。直線オと立方体の辺が交わるところが、もう一つの断面の頂点になります。
5つの頂点が見つかる
ここまでのプロセスで、断面の頂点が五つ見つかりました。
- A
- C
- D
- 直線エと立方体の辺との交点
- 直線オと立方体の辺との交点
この五つの点を、切断面が通る順につなぐと、断面の五角形が完成します。
チャレンジ問題の答え
動画では、次の問題を出題しています。
なぜ、この4つのプロセスで断面の形が分かるのでしょうか。
切断面は、A・C・Dの3点を通る平面です。
CとDは切断面上にあるため、CとDを通る直線アも切断面上にあります。
PとQは、どちらも直線ア上につくった点です。そのため、PとQも切断面上にあります。
A・P・C・D・Qは、すべて同じ切断面上にある
さらに、AとPは、立方体の同じ側面を広げた面の上にあります。
そのため、AとPを結ぶ直線エは、切断面とその側面の両方に共通する線です。直線エのうち、実際の側面に入っている部分が、その側面にできる切り口になります。
同じように、AとQを結ぶ直線オも、切断面ともう一つの側面の両方に共通する線です。直線オのうち、実際の側面に入っている部分が、その側面にできる切り口になります。
直線エと直線オが立方体の辺と交わるところに、断面の新しい頂点が一つずつ見つかります。
PとQは立方体の外側にあるため、断面の頂点ではありません。A・P・C・D・Qが同じ切断面上にあることを使って、切断面が立方体の側面を通る位置を見つけるための点です。
その結果、もともとのA・C・Dと、新しく見つかった二つの交点を合わせた五つの頂点がつながり、断面が五角形になることが分かります。
この問題に必要な思考のOS
空間根拠力
A・C・Dの位置から、目に見えない切断面を捉える力。
構造視覚推論
点・辺・面がどのようにつながり、切断面が立方体のどこを通るのかを捉える力。
実行ロジック機能
点や線の位置を一つずつ確かめ、断面の頂点を見つける力。


